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2012.01.25 針刺し事故
日本の医療職者の方、聞きなれた言葉だと思いますが、

針刺し事故と聞くと、どんな針がどこに刺さったとイメージしますか?

何をしていて刺さったとイメージしますか?


針のリキャップ時に指に…

落とした針が足の甲に…

落ちてた針を踏んで足の裏に…

ゴミ箱に不用意に手をつっこんで、手に…

処置中に誤って腕に…


あくまでも事故ですからね。

使用後の注射針を誤って自分に刺してしまうことを針刺し事故といいます。


2012年1月24日

ウズベキスタン共和国ホラズム州ウルゲンチ市

国立ホラズム救急医療センター外科病棟

で発生した針刺し事故について報告します。


時刻は午前10:50

刺さった場所

ここ
DSC01590.jpg

ここです
DSC01591.jpg

どこやねん、これ。

・・・って・・・

オゾダの右足のふくらはぎじゃ~(#゚Д゚)y-~~


正確には刺さったっていうか、刺されました。


凶器はこれ
DSC01579.jpg

拡大しますね。これ
DSC01580.jpg
針が突き出てるのわかりますか?拡大前の写真で2本。もう一つ裏に1本でした。

ちなみに、一番最初の写真、ユニフォームに血痕がついてるのわかりますか?

うち、このユニフォームの下に、分厚いタイツはいてたんです。

分厚さといったら…冬用のソックスくらい分厚いんです。

それを超えてユニフォームに血がにじむくらい出血しました。

たかが針ですぇ!

ぐっさり1cmは刺さってます(=_=)


事故の概要はといいますと…

朝の定例業務、消毒回診時ですね。

消毒物品を持って歩く看護師と、

汚染物を処理したり患者の介助をする看護師(または看護助手)で回ります。

汚染物は除去したガーゼ類から、血液・膿・滲出液など固体も液体も。

手術後の患者さんはお腹に管をいれているのですが、

こちらは正規品を使っていないので、その管がつまりやすく、

中を洗い流すために、管の根元に注射器をぶっ指して洗浄液を入れます。

その注射針は使い回しのことも多々あり…

そういう処置で使ったもの、出てきたものを全部これにいれてるのです。
DSC01577.jpg
ゴミ袋ですね。どーみても。

消毒介助に毎日つくようになってから、口うるさく言ってきたんです。

これの危険性を。

だって、針もガーゼも血液も全部この袋に入れるんですよ。

この袋、日本のスーパーの袋と比較して断然破れやすい…

自分が介助につくときは、器具用とゴミ用と袋を2つ持って、

針はできるだけ膿盆内に捨てるか、ガーゼにくるんで入れてました。

針は空ペットボトルに捨てることが決まってるんですが、

一旦この袋にはいったものを移しかえるのも危ない…

持ち歩きように作ったペットボトルは毎回捨てられるし…

私も袋だけ持って回ることがほとんど。

どうせ全て焼却処理するからということで、看護師の中で分別の必要性が認知されず

分別っていうか、医療廃棄物は袋じゃだめでしょ!ってことなんですが

そこまで指導はいきついていませんでした…

よりによって、この日に限って夜勤帯で処置があり、

いつもは空の袋からのスタートだけど、この日はすでにゴミが入ってる状態。

夜勤の看護師が処置介助についた後、この袋の中身を自分は把握してませんでした。

そして、日勤帯で自分が処置介助についてたときですね…


しかも持っていたのは自分じゃなくて、これまたよりによって、この日初めて来た

研修中の新人看護師ちゃんですね…

その子が親切にも袋を自分に手渡してくれようとしたときです。

お尻まで電気が走ったような鋭い衝撃が足にあり、

最初は何があったかわからなかったんで、処置室まで帰ってたんですが、

一歩踏み出す毎に鈍痛が重くなっていく…

処置室に入って、もしや・・・まさか・・・

まさか・・・

いや・・・間違いない・・・

これじゃぁぁぁぁ《゚Д゚》
DSC01580.jpg

そしてフリーズ。

十数秒、不自然な姿勢でフリーズしていたため、

何考えてんの??って看護師に声かけられて、それで我に帰りました。


やばい…マジやばい…針ささってもうた…((((;゚Д゚))))

誰のか分からん複数人のドレーンを洗浄した後の、血液・滲出液汚染の針が

ぐっさりと右のふくらはぎに。

服の上からの出血を確認後、すぐに洗浄して血液の搾り出し。

そして、医療隊員に配布されているHIV予防薬を内服。

健康管理員さんに連絡をとりながら。

その間10分。我ながら迅速すぎる対応。頭フリーズしたままでしたが。


確かに全く予想不可能な事ではなかったけど、まさか自分に刺さるとは思ってなくて

新人ちゃんに非があるかといえばないし…

じゃあ夜勤の看護師が悪いかというと、そうじゃなくて…

全員で考えんといけん問題です。

とりあえず師長に報告して、規定通りの対応をとってもらうしかなく。




針刺し事故後の対応など、きちんと記録もしておきたいし

長くなるので続きます・・・っていうか今対応に追われ中

針刺し事件やで、これ。マジ…

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針刺し後、日本では対応マニュアルが各病院毎に整備されています。

ウズベキスタンは、大統領令が病院の規則の全てなので

地域性や病院の種類・規模などが考慮されてるのかなぁと思うことも多々あり。

この国ではエイズ予防にすごく力を入れていて…

というか、感染=エイズ ですね。

で、針刺し=血液感染=エイズ だけでした。対応もみんなの頭の中も。


一番に師長にこの国での対応はどうなっているのか聞いて、針刺し事故を報告。

なんか事故報告みたいなのを書かないといけない、とかなんとか言われたけど、

とりあえず部長に言うからと行ってしまわれました。

師長さんの対応としては迅速やなぁと。

その間、自分は健康管理員さんや事務所の人に必要な検査などの確認をしたり

ICU隊員あけみんに、事故現場の写真を撮ってもらったり

そうこうしてるとエイズセンターに行けとの指示がでました。

通訳のために看護師一人つけてくれてエイズセンターに。

いつも名前は聞いていたけど、行ったことはなかったエイズセンター。

車で10分ほどのところにポツネンとありました。
DSC01582.jpg

中は比較的キレイでした。1階が検査や処置室。

2階は事務所などの部屋になっているみたいで、まずセンターの医者の部屋に。

そこで、事故報告とか書類作成とか。
DSC01583.jpg
これは大統領令に基づいて、病院側が記録するノート。

事故者情報、刺した針を使用した患者の情報(今回は不明)など。

最初、このノートを持ってエイズセンターに行かなければいけない!

としか言われず、他に何をしてもらえるか不明なままでした。

検査項目を書き出していったのですが、HIV抗体検査しかできないと。

報告書的なものを、手書きで書かされました。
DSC01585.jpg
事務所と電話しながら連絡とりながら、いろいろやってる最中に

早く書け!書け!と言われて、かなりイラっと。

DSC01586.jpg
ウズ語で書いてんだから、ゆっくり書かせてくれヽ(`Д´)ノ



書類書いているときに、フラッと入ってきたおばちゃんに

実習生!?日本からきたの?だめじゃなーい、針を袋に捨てたりなんかしたらー

と言われ、ブチン(#゚Д゚)

私は毎日毎日、これは危ないよって言い続けてきた。聞かなかったんは、
あんたんとこ(ウズベキスタン)の看護師だろうが

とおばはんに一喝。

うちの看護部長の反応とか、同僚の反応とか、エイズセンターでのやり取りで

いろいろ溜まってましたから。

ギリギリ冷静を保ってたのが、ここで爆発しましたね。

以後、下手にでるセンターの人々。

そして、エイズについて基礎知識講習みたいなの受けないといけないらしいですが、

おずおずと『知ってるよね?』と聞かれ(笑)

知ってますし、ウズ語で説明されてもわかりませんと返事。

内服薬も、JICAを通じて処方をうけるのでもらいませんでした。

でも、『1次処置で(確か)2時間以内に予防内服』っていうのがあって飲んでたので

何の薬飲んだかで少しもめました。ウズ語でなんていうか知らんがな。

でも、薬の英語名とロシア語名が似てたので、なんとか通じ、

それ飲んだんなら大丈夫だわ、マラディエッツ!・・・と。

その後採血をしました。

めっちゃ昼食の最中の看護師にめんどくさそうに採血されました。

結果は1週間以内だそうです。


JICA事務所からの指示で、HIV抗体検査の他に

B型肝炎・C型肝炎の抗原抗体検査、肝機能検査を受けなければいけません。

うちの病院、救命センターのくせに、どの検査もできないと言われました。

で、ウルゲンチ市内でできるところがどこか知ってるドクターが不在。

めんどくせ!

事務所に調べてもらって、血液センターなるものがウルゲンチにあり、

そこならできるとのこと。

というか、うちらが赴任する時に、緊急用にこういう検査が病院でできるか

確認してたらしいんですよ。なぜ、その時にできないと言わなかったの!

事務所側は、全部配属先病院でOKだと思ってたみたいでした。

もちろん自分も、まさか救命センターで肝機能検査できないとは…


エイズセンターから帰ってきて、部長に報告したりで時間もかかり

血液センターには翌日行くことに。



まさかね、こんな1日になるとは思わなかったです。

だってね、だってね・・・

ブログに何回も書いていたけど、夜も寝れないほど頑張って準備してきた

あの、看護過程セミナーの前日だったんです。これ(=_=)

朝の処置もささっと終わらせてセミナーの準備に入るつもりが…

まさか、針刺さるとは…
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