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2011.10.15 パフタ 1
他の隊員のブログでも書かれているし、このブログにも何度も登場している

パフタ 
   ウズ語で綿花という意味。

国家政策として綿花栽培が行われているウズベキスタン。

中央アジア1の栽培量・輸出量を誇る。ウズベキスタンといえばパフタ。秋といえばパフタ。

9月から11月にかけて、綿花を摘み取るため、多くの国民が労働にかりだされる。

病院も例外ではなく、医師・看護師・看護助手、全て労働力の対象。

(ウズの病院は、日勤は日勤、夜勤は夜勤を1ヶ月ずっとやる勤務)

最低限の日勤担当者だけ残し、若いスタッフは連日パフタに行っている【泊りがけ】

夜勤者はできるだけ速やかに朝8時半発のバスに乗せられ、パフタに行っている【仕事後】

監督官として交替で管理職はパフタに行き、日勤者は日曜日にパフタに行っている【休日】

つまり、ほぼ全員パフタに行っている。



大量の水を必要とする綿花栽培は、乾燥気候のウズにはむかないのでは?と誰もが思っているが

それでも国家政策として続けられていて、

水源となっているアラル海縮小という環境問題につながっていることも広く知られている事実である。

水が綿花栽培によって大量に消費されることで、国民がどれだけ大変な生活を強いられているかは

あまり知られていないのではないかと思う。

単純に水不足、塩害、水質汚染により、生活だけでなく健康への被害も無視できない。

それから、綿花摘み取りによる大量の粉塵や農薬の吸入、無休労働など

身体への影響は必ずある。みんな十分な給料をもらって、希望して働いてるわけじゃない。

だから、この時期、本当に気の毒に思う。そしていろんなことを諦めざるをえない。



今年は雨の日が多かった気がするが(といっても3ヶ月に1日とか)

ホラズム地方はパフタの出来が悪いらしい。とても少ないとみんなが言っている。

じゃあ早く終わるのか、というとそうではない。

しかも、今週半ば、なにやら看護師と師長がもめてるなぁと思ったら、

最低限の人数しか残っていない看護師を、さらにパフタ摘みに召集となったらしい。

どうしてですか?そんなに詰めるほど残ってないんですよね?

と聞くと、

少ないパフタを少ない人数で摘むとちょっとしかとれないから、たくさんの人を導入して

たくさん摘むらしいの。上から言われたから、看護師を出すしかないの。

と、全然納得していない顔で答えてくれた。内容は十分理解できたけど、全く意味が分からない。


というわけで、週後半は、いつもの半分の人数で勤務。ちなみに30床の病棟。

というか、看護師2人、看護助手1人+自分、というかなりありえない状況に。

元々マンパワーとして働いてきたつもりだけど、これがホントのマンパワーかと…

一切口だしはせず、とりあえず1日1日を無難に終わらすために働くという

ウズスタイルでこなした3日間。


面会者をさばく(面会料徴収・時間制限)っていう看護師じゃなくてもいい仕事も

担当者がおらず引き継げなかったので、夜勤時間まで残ってやらされた(師長の計らいで帰れたけど)

私この仕事嫌いです、って一応言ったけど。人がいないからどうしようもなく。

面会時間の制限もあるが、一度に病棟内に入れる人数制限もある。

だから、待ってもらわないといけないし、追い出さないといけないこともある。

ぶーぶー文句いわれながら、言葉がそんなに自由に操れない自分は耐えるしかなく。

でもね、みなさんがちゃんと自分で並んで名前を書いてちゃんとお金をはらって、

そして時間内に病室をでて面会を交替してくれればいいだけのことなんですよ(回数制限はないから)

と何度か言ったが、自分のことしか考えれてない人が多いので、ピンときてくれないのである。

だから、やっぱりこの仕事嫌い。


少しほっと息をついている時、この仕事を変わってといわれる。

ほっと一息つくまえは、どんだけ動いてると思ってんの!?とは言えない。

オゾダは黙って、だ。しかたないんだ。いつかは終わるんだ。



急変騒ぎの件とパフタの件とほかの諸々で、管理職が会議でどなりちらす日も多かった。

師長は全てをあきらめていて、自分達は休みもないのと愚痴をこぼす。

残った看護師は当然厳しい業務量を強いられるため、管理者の文句を言う。

あ、ウズ語が聞き取れるようになってるんだと突然感じたのは、

皮肉にも、みんなが言っている愚痴が全部分かるようになってたから。



そして発覚したのは、病棟内でもすこし浮いている一人の看護師が、

パフタへの増員騒ぎに便乗して、パフタへも病棟へも出ていないという事実。

患者の人数が増えてどうしようもなくて病棟に呼び出された看護師との話で発覚した事実。

おいおい…言葉もでないよ

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2011.10.15 パフタ 2
パフタ摘み取りの時期のあれやこれやは2年目なので、あきらめてるけど

去年よりは少しウズ人の目線にたって考えるようになったと思う。

それではパフタ摘みの現場から生の情報をお届けしよう。

パフタの花は黄色い。この時期にまだ花弁が残っているということは、出来が悪いということか。
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蕾と綿
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種がきれいにわれていないと、綿もきれいに収穫できない。

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こんな風につまむと・・・

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スルっととれる。

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前にかけた袋のなかにどんどん詰めていく。終わり。

ひたすら単純作業。ちなみにパフタ摘み中の目線はこんな感じ。
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結構背が高い種類が多い。ちなみに膝下サイズのものもあり。かがまないといけないのでしんどいかな。

昼休憩をはさみ、日が暮れるまで。朝から晩まで単純作業。

楽しくはないかな…

おばちゃんたちは、積む量が半端ない。最盛期は日に50kg積むとか。
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半日ずつ、収穫したものを個々に重さを測定して、記録して集められる。
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ちなみに、自分は4kgずつ、1日で8kgだった。


初めてにしては上出来だといわれたけど、とても数10kgつめるとは思えない。


あのトラック乗ってみたかったなぁ。
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パフタといえば、秋になると隊員の間でつねに話題にのぼっている。

児童・学生が労働に借り出されてて、それをめぐっていろんな問題があるってことを

同期の教員隊員から話を聞いて、行ってるほうも大変だな、と漠然と。

病院では病棟に残ってフォローしないといけないので、それもきつい。

でも、1回は摘むほうにも行ってみようかなと休日を利用して行ってきた。


自分の中で思うところがあって、病院のほうではなく、同期クラに連れて行ってもらった。

1つは、病院でのパフタ摘みを隊員の活動のひとつとして思われたくなかったこと。

1つは、医療関係者じゃなく、学生や教員ともう少し話をしてみたかったこと。

エトセトラ・・・



朝、学校からバスに乗り込んでどんどん田舎に行くと、パフタ畑が見えてきた。

話には聞いていたけど、量が少ないっていうのは目に見えて分かる。

その原因が水が少ないからだと。

水だけは増やせない。この国では。ただでさえ生活用水も不足している。

それでもパフタを続けていくしかなくて、国が続けるから従うしかなくて…

ってそういう循環が、国民のためにも善いほうに向けばいいなと。向くのかなと。

バスに揺られながらウズの産業や環境について思いめぐらせ、少し胸が痛んだ。


パフタ摘みにはノルマがある。学校や病院単位で。

出来が悪いとか関係ない。だからひたすら淡々と摘むしかない現状。

教育を犠牲にしてでも、生活を犠牲にしてでも労働に借り出される現状。

なんらか理由をつけて賄賂を払って、行かない人がでてくる現状。

これが今のウズベキスタンの現実。


自分は、結構必死に摘んでも8kgだった。

ホントにノルマが課されたら、追い込まれちゃうなぁと。


一緒に摘んでた学校の職員達は、雑談しつつ自分の作業状況も気にかけてくれ

綿の多い場所に連れてってくれた。

クラのカウンターパートのオイベック。
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彼はホントいいやつ。優しいし努力家だし。

きっと、この日は来るつもりがなかったと思うんだけど、自分が行きたいって言ったから

来てくれたみたい。1日で7kgだったらしい。

彼みたいな人がカウンターパートだったら、活動が楽しいだろうなと思うけど

仲はいいけど一緒に活動してるわけじゃないっていう、これくらいの距離感も楽でいい。



パフタも体験しないと分からない。

いろんなことを考えても解決するわけじゃないけど。

自分にとってはただの単純作業にはならなかった1日。


でも、久々ウズ人としゃべるのも楽しいなと思った1日。


パフタ収穫作業編 終わり。
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